和風ましらに

機械学習とか勉強したことを書き認めるブログ

論文読み - IBD(潰瘍性大腸炎やクローン病の原因について)

今回は生命科学系の論文を読んでみました。

参考にしたのは、Epidemiology and risk factors for IBDというレビューです。

とりあえず、 一旦、IBDの全体感を掴みたかったので、この論文を選びました。

以下、自分で思い出す用のメモで書いたものです。 論文内で、大きく原因を以下のように分けて考察しています。

  1. 遺伝要因
  2. 腸内細菌叢
  3. 環境の要因として以下の3つ

    • 喫煙
    • 盲腸切除
    • 公衆衛生
  4. 病原菌の感染と抗生物質

  5. 薬剤投与
  6. 食事の要因として以下の4つ

    • 食物繊維
    • 脂質
    • ビタミン
    • 亜鉛と鉄分
  7. ライフスタイルの要因として以下の3つ

    • ストレス
    • 睡眠
    • 運動

とりあえず、遺伝子的な要因でいくと、

IBDの研究は、双子の病気の発症率の違いに着目して当初発展したみたいです。

クローン病を発症した双子で、一卵性双生児の一致率は20-50%であるのに対して、二卵性双生児の一致率は10%。

潰瘍性大腸炎の場合は、一卵性双生児では16%、二卵性双生児では4%と考えられ、 潰瘍性大腸炎よりクローン病のほうが、遺伝要因は強いみたいです。

次に遺伝子の話してます。

結論だけ述べると、

  • 16番目の染色体のNOD2が関与している(オートファジー関連酵素
  • NOD2は20~40倍疾患のリスクを上げる(ヘテロの場合は2~4倍)
  • だけどやっぱり、遺伝子が相乗効果で作用して影響してるよね

って感じで、 「この文章以外の論文読んでねー」 で参考文献残して、終わってます。

まぁ、遺伝子の相乗効果が関与しているのは分かっていた話ですけど、 何を持って相乗効果というのが厳密に議論しにくそうですね。

ただ解析手法の問題なので、ブースティング系のアルゴリズム(例えばLightGBM)とかを使ってモデリングし、特徴量のimportanceを見れば相乗効果はうまく議論できる気がします。

IBDは腸内細菌叢の話も深く突っ込んできそうなので、 もう少し潰瘍性大腸炎系の論文を読み進めようと思います。